外観を大きく変化させられるアイテムといえば「エアロパーツ」です。見た目を変えているだけと思われがちなエアロパーツですが、装着するメリットはほかにもあります。
今回は装着を検討している人に向けて、パーツの種類や取り付け方、注意点などを解説するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
エアロパーツとは
エアロパーツとは、フロントやサイド、リアなどに設置する走行安定性を高めるためのパーツです。主にレーシングカーに採用されますが、外観を変化させることを目的として乗用車にも用いられています。
カスタムでエアロパーツを取り付けることで、個性を際立たせられるでしょう。
エアロパーツは目的によって、大きく2種類にわけられる
エアロパーツは、目的別に2種類にわかれます。まずはどのような目的でエアロパーツが使われているのか、改めて整理していきましょう。
1:レーシング用
エアロパーツは本来、レースにおける走行安定性を高めるためのものでした。
車を路面に押し付けるダウンフォース効果や気流の流れを制御することを目的に、現在も多くのレーシングカーにエアロパーツが取り付けられています。
2:ドレスアップ用
乗用車で用いられるエアロパーツは、主にドレスアップを目的としたものです。
一般道を走行するうえでは上記のような高い走行安定性向上効果は見込めず、デザイン性を向上するためにエアロパーツが使われています。
エアロパーツを装着するメリット
エアロパーツを装着するメリットは、走行安定性とデザイン性の向上です。前述した内容とも重なりますが、改めてエアロパーツの魅力をご紹介しましょう。
走行の安定性向上
前述したダウンフォース効果によってタイヤの摩擦力が上がり、コーナリングのスピードがアップします。また、高速走行時の空気抵抗が減るため、燃費の向上に期待できることもメリットです。
デザイン性の向上
エアロパーツを取り付けることで個性的な外観に変化するため、デザイン性を向上させられます。とくにスポーツタイプの車との相性がよく、レーシング仕様のような車に乗れることがメリットです。
代表的な5つのエアロパーツ
エアロパーツは大きく5種類にわかれます。5種類のうちフロントスポイラー・サイドスカート・リアスポイラーの3種類すべてを取り付けたものを「フルエアロ」と呼びます。
それでは、それぞれの特徴を詳しく解説します。
フロントスポイラー:バンパー下に装着
バンパーの下に取り付けることで、正面から受ける風を受け流す役割を持ちます。
車体の下に風を流せばダウンフォース効果を生み出しやすくなり、ラジエーター方面に流せばエンジンの冷却効果を高めて性能アップにつながります。
サイドスカート:ドア下に装着
左右のドア下に取り付けることで、サイドに流れる空気をコントロールできます。空気抵抗を減らすことに加えて、車体の浮き上がりを抑える効果を生み出すことも特徴的です。
リアスポイラー:リアバンパーに装着
ダックテール状のデザインが特徴的なエアロパーツです。後方に流れる空気を上方向に逃がせるため、車体を浮きにくくさせる効果があります。
リアウイング:トランクリッド上の装着
トランクリッドの端から端までをブリッジのようにつなぐエアロパーツです。低速走行中にもダウンフォース効果を生み出しやすいことに加え、デザイン性という面でも大きな影響を与えます。
ディフューザー:車体下後端に装着
日本語では「拡散」というパーツで、気流のスピードを速めて車体を路面に吸い付かせる効果があります。マフラーの中間にフィンのようなパーツを取り付けることが特徴です。
エアロパーツを装着する際の注意点
エアロパーツを装着する際は、車検に通る内容に収めるように注意しましょう。通常の走行では効果が限定的になることも頭に入れておき、正しくエアロパーツを使うことが重要です。
保安基準に適合しているか確認する
国土交通省の「道路運送車両の保安基準」では、エアロパーツの装着に一部制限をつけています。重要なポイントをリストアップしてみましょう。
【エアロパーツに関連する保安基準】
- 最低地上高を9cm以上確保すること
- 長さ±3cm、幅±2cm、高さ±4cm以内であること
- 軽自動車は±50kg、普通車は±100kg以内に収めること
- フロントとリアの両方で車体の先端を突き出さないこと
- ウイングの両端は車体の最外側から16.5cm以内であること
- 半径2.5mm未満の角部を持たないこと
- ボルトや溶接で強固に装着すること
非常に細かい基準なので、カスタム済みの車やコンプリートカーの購入もおすすめです。
一般道で空力的なメリットを感じることは少ない
走行安定性を感じられるのは、時速100km以上で走行した場合です。一般道の法定速度で走行している際に、空力的なメリットを感じることはほとんどありません。
エアロパーツはどこで購入できる?
続いて、エアロパーツを購入できる場所をご紹介します。
純正品:ディーラー
純正品はディーラーで手に入ります。ただし用意されているパーツの種類が少なく、あまり個性的な仕上がりにはなりません。
社外品:専門店・カーショップなど
より個性的な社外品は、専門店・カーショップで購入できます。自分自身でも装着させられますが、前述した保安基準には注意しましょう。
エアロパーツ装着の流れ
最後に、エアロパーツ装着の流れを詳しくご紹介します。
- ジャッキアップして固定する
- 傷つきやすい部分をマスキングテープで保護する
- 仮付けして隙間を埋める
- ビスで固定する
まずは作業が簡単になるように、ジャッキアップして固定しましょう。
作業中にバンパーなどに傷がつかないように、マスキングテープで保護します。
エアロパーツを仮付けして、隙間ができている部分はサンドペーパーで削って埋めます。
保安基準では、溶接またはボルトで固定するよう定められています。両面テープ等では止めず、必ずビスで固定しましょう。
ここまでの作業は大掛かりですし、1人で完結させられる内容でもありません。作業料金は必要ですが、保安基準を満たすためにも、取り付けは専門店に依頼しましょう。
また、あらかじめカスタム済みのコンプリートカーの購入もおすすめです。
まとめ
エアロパーツは走行安定性を高めるためのパーツで、取り付けると個性的な外観へと変貌します。自分自身でも取り付けできますが、確実に保安基準を満たすためには、取り付け作業は専門店に依頼することがおすすめです。
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